備長炭とオガ炭の違いは?特徴や使い分け方を解説!

備長炭

飲食店舗などで使われることが多い「備長炭」と「オガ炭」ですが、両方名前は知っていても、2つの特徴や違いを説明できる方は少ないのではないでしょうか?

各々の特徴や違いが分からずどちらの炭を使えばいいのか悩んでしまっていたり、気付かないうちに目的に合っていない炭を使っていたりすることも考えられます。

備長炭とオガ炭はそれぞれ特徴やメリット・デメリットを持っていますので、2つの違いを理解してシーンや用途によって使い分けることで、コストダウンやオペレーション改善等さまざまなメリットを得ることができます。

今回は、備長炭・オガ炭それぞれの特徴やメリット・デメリット、使い分けなどについてご紹介していきます。

備長炭とは?

まず備長炭とはどのような炭なのかを説明していきます。

備長炭は別名”白炭”とも呼ばれることをご存知ですか?

なぜ白炭と呼ばれるのか?名前の由来は精錬方法にあります。土窯で炭化させた木炭を、1200°近い高温で一気に焼き上げて、消し粉(土・灰・水)で一気に消火して精錬します。炭の表面についた消し粉の灰が白く見えることから”白炭”と呼ばれています。

そのような方法で精錬された備長炭は非常に堅く、長い燃焼時間が最大の特徴です。また、備長炭を作るには高い技術を要するため、数ある炭の中でも高級品に位置しています。

備長炭にはどのような特徴があるのでしょうか?使用するメリットとデメリットをご紹介します!

備長炭を使うメリット

備長炭を使うメリットしては以下のようなことが挙げられます。

・火持ちが良い(燃焼時間が長い)
・安定した強火力
・遠赤外線効果
・燃焼時、嫌なニオイがない
・煙が少ない
・天然木の風情がある

一番のメリットは強火力を安定して維持できるため、”食材を美味しく焼き上げられる”という点です。

炎が出ることはほぼなく、炭自体が発熱して燃焼するため遠赤外線が非常に多く出ます。そのため、備長炭で焼き上げられた食材は、外はパリッと中はジューシーな仕上がりとなり、旨みを存分に堪能することができます。

備長炭を使うデメリット

備長炭を使うデメリットとしては以下のようなことが挙げられます。

・価格が高い
・火がつきにくい
・爆跳による音や破片
・取扱いには知識や経験が必要

やはり一番気になるのはコストの高さではないでしょうか?

飲食店の場合、炭は毎日使うものです。価格の高さは気にせずにはいられないポイントではないかと思います。

また、日頃から備長炭を使用している方の中には、火傷などの痛い思いを経験したことがある方もいるのではないでしょうか?

使用には危険が伴うため、お客様の目の前での使用は避けたほうが良いでしょう。高い火力や燃焼時間を持つ反面、取扱いに場所や人を選ぶのは備長炭のデメリットだといえます。

オガ炭とは?

続いてオガ炭とはどのような炭なのかをご紹介していきます。

オガ炭とは、「木材加工の際に出るおがくずを再利用して作られた木炭」を指します。真ん中にぽっかり穴が開いた見た目が特徴的な炭です。先ほど備長炭の製造方法をご紹介しましたが、オガ炭も同じ製造方法で作られており、性能的にもかなり近いものを持っている燃料です。天然木ではなく、他の炭と比べて作りが複雑な人口成型燃料ですが、エコな燃料として多くの方に愛されています。

価格が安いために備長炭の劣化版のように思われる方もいますが、じつは多くのメリットを持っています。

オガ炭を使うメリット

オガ炭を使うメリットしては以下のようなことが挙げられます.

・火持ちが良い
・中〜強火力が長時間維持できる
・火がつきやすい
・遠赤外線効果
・燃焼時、嫌なニオイがない
・煙が少ない
・灰が少なく片付けやすい
・価格が安い
・爆跳がない
・知識や経験がなくとも扱いやすい

オガ炭を使う最大のメリットは、備長炭と近い性能を持っているにも関わらず価格が安いという”コスパの良さ”です。

また、爆跳がなく扱いやすいので誰にでも安全に使用することができる点もメリットです。

オガ炭を使うデメリット

オガ炭を使うデメリットしては以下のようなことが挙げられます。

・備長炭に比べると火力・燃焼時間が劣る
・人口成形のため風情に欠ける

オガ炭を使うデメリットは「焼き上がりや風情においては備長炭に劣る」という点です。逆にそこが気にならないようであればこれ!といったデメリットは存在しないといえます。

備長炭とオガ炭の違い

備長炭とオガ炭、2つの特徴をご紹介しました。ここで2つの特徴をわかりやすく表で比較してみましょう。

  備長炭 オガ炭
原材料 天然木 おがくずを再利用
性質 堅い 柔らかい(堅めも存在)
価格 高い 安い
燃焼時間 非常に長い 長い
火力 強火力が持続する 中〜強火力が持続する
爆跳 あり なし
火つき つきにくい つきやすい

このようになります。

双方ともに食材を美味しく焼き上げることには変わりありませんが、備長炭=高機能”すぎる”がゆえに使う人を選ぶ(玄人・プロ向き)だといえます。備長炭は知識や経験がある方が使うには最適の炭です!

一方オガ炭は、備長炭とくらべると機能面ではやや劣るものの、で誰でも使いやすい炭となっています。価格の安さもあり、気軽に導入しやすい炭です。

備長炭とオガ炭はどのように使い分ければいいの?

結論、備長炭・オガ炭ともに食材を美味しく焼き上げるだけの燃焼時間や火力を持ち合わせています。

そのためどちらを使用するのか?=「何を焼きたいのか?」や「何に使いたいのか?」というよりは、何を重要視するのか?によって使い分けるべきではないかと思います。

備長炭を使いたいのはどんな時?

備長炭を使いたいのは「食材をどれだけ美味しく焼けるか?」や「天然木による風情」を重要視したい場合です。

強火力を長時間維持できる備長炭は、多く出る遠赤外線も相まって「美味しく焼く」ことに関して右に出るものはありません。また、天然木による風情はお客様に”本格派”というイメージを持ってもらうことができます。

逆に備長炭の使用が向かないケースは、「知識や経験がある人がいない場合」や「七輪などでの使用」が挙げられます。サイズが大きく堅いことや、爆跳が激しいといった特徴をもつ備長炭は、七輪など小さめの枠には入れづらく、お客様の目の前での使用は避けたほうが無難でしょう。

使用が考えられるシーンとしては、

・鰻屋
・焼き鳥屋
・炉端焼居酒屋

などが挙げられます。

オガ炭を使いたいのはどんな時?

ずばり、「コストを下げたい場合」にはオガ炭を使用するべきでしょう。

火力・燃焼時間は備長炭に劣りますが、十分に美味しく焼き上げる性能は持っています。また、柔らかく途中で折りやすいことや爆跳がないといった特徴は、七輪などでお客様の目の前に出す炭としても向いています。

使用が考えられるシーンとしては、備長炭で挙げたものにくわえて

・焼肉屋
・BBQ
・キャンプ
・備長炭への火つけ

などが挙げられます。

コストの低さや取扱いやすさもあり、備長炭よりも多くのシーンで使用することができます。

炭のことなら「中庄商店」へ

備長炭、オガ炭それぞれの特徴やメリット・デメリット、使い分けなどについてご紹介しました。

備長炭=高いクオリティで食材を美味しく焼き上げられる
オガ炭=誰にでも扱いやすく、コスパが良い

冒頭でもお伝えした通り、それぞれの炭の特徴を理解して使い分けることで「コストダウン」や「クオリティアップ」、「オペレーション改善」などさまざまなメリットを得ることができます。また、両方の炭を使って良いとこ取りをするのも良いでしょう。

ぜひ当記事を参考にして目的に応じた炭選びをしてみてください!

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