オガライトとは?特徴やメリットを徹底解説
薪の代わりやバーベキューなどでよく使われるのがオガライトという燃料です。
オガライトは取り扱いが簡単な為、キャンプ初心者にもぴったりな燃料です。今回は、そんなオガライトの基礎知識や特徴を解説します。また、オガライトから作られるオガ炭についても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
オガライトとは?
ここでは、オガライトの定義やオガライトとオガ炭の違い等を説明しています。
オガライトの定義
社団法人全国燃料協会が定めた「燃料用木炭の規格」によると、オガライトの定義は
“粉状の木質材料(オガ粉)を加熱、加圧して成型したもの”
とされています。つまり、材木を加工する際に出るおがくずや木材チップを固めて作った人工燃料です。
形は棒状で、長さは30〜50cmになります。円形または六角形が一般的で、ちくわのように穴が空いています。オガライトが開発されたのは、大正時代の末期です。戦後〜昭和50年頃にかけて普及し、当時は主に風呂を炊く際の燃料として人々の暮らしを支えていました。現在は、キャンプ場での焚き火やバーベキューなどで使われることが多いです。
オガライトはエコにも貢献している
オガライトは、環境に優しい燃料でもあります。スギやヒノキ、マツなどの針葉樹を加工する際に出たおがくずを原料とし、バイオマス資源を利用して作られているのがオガライトです。必要な部分をカットし、本来は廃棄される余った端材を有効活用しています。
オガライトとオガ炭の違いは?
オガ炭は、ホームセンターやキャンプ用品店、インターネットでも購入することができます。オガライトとオガ炭は、似ているようで全く異なるものです。
オガライトは、おがくずから作られた固形燃料をいいます。一方、オガ炭は、オガライトを炭化(※1)した木炭です。オガ炭もオガライト同様、エコな燃料として飲食店やバーベキュー場などで重宝されています。
※1 炭化とは、木材から水や余分な成分を抜き取る作業のこと。
オガライトの特徴は?
ここでは、オガライトの特徴や用途、炭と比べてのメリットを解説します。
火の付き方が速くて火力も抜群
オガライトは、火付きが良く、火力も強い特徴があります。オガライトの原料となっているのは、スギやヒノキ、マツなどの針葉樹です。木材の内部には、栄養分や水分を通すための孔(あな)が空いています。オガライトの原料である針葉樹は、木の中でも孔の数が多いです。
孔の数が多ければ多いほど、内部に酸素を含んだ状態を保てます。当然、火を起こすために必要な酸素を多く含んだ物質ほど、燃えやすいです。そんな針葉樹で作られた燃料が、オガライトです。
薪よりも簡単に扱える
キャンプで焚き火をする際に、よく用いられるのは薪です。しかし、薪を使っての火起こしや、火を保ち続けるには豊富な経験が必要になります。また、薪の採集や鉈を使ってサイズを調整する手間も発生します。
一方、オガライトはホームセンターやインターネットで、必要な分だけ購入できます。素材も柔らかいため、手で簡単に折ることが可能です。また、燃焼時間も約1時間と長く、薪を使うよりも手軽に扱えます。
限りなく自然に近いキャンプを楽しみたい場合は別ですが、火起こしの初心者や面倒な手間を省きたい時は、薪よりもオガライトの使用をおすすめします。
爆跳が起こらないオガライトは木炭よりも安全
爆跳(ばくちょう)とは、炭が持っている性質の1つです。炭の中にあるガスや水蒸気が急加熱されて膨張し、逃げ場を失って破裂することをいいます。炭の保管状態が悪く、湿気を帯びてしまうと、爆跳が起こりやすくなります。
爆跳で破裂した炭の欠片は鋭利なため、目に入ると大変危険です。また、バーベキューの際には皮膚をヤケドしたり、服が焦げてしまったりというリスクもあります。一度、爆跳が起きると炭が粉々になるまで続くため、注意が必要です。
その点、オガライトは炭ではないため、爆跳は起こりません。そのため、周囲に子供がいるキャンプ場でも、木炭より安全に火を起こすことができます。
オガライトがよく使われている飲食店は?
オガライトは、キャンプ場やバーベキュー場で使用されるケースが多いです。火付きも良く、安全に扱える燃料の為広く使用されます。飲食店でも、ピザ屋さん等では薪の代わりにオガライトが使われています。
また、オガライトを炭化した「オガ炭」も火持ちが良くコストも安いため、広く飲食店で使用されています。オガライトを炭化した「オガ炭」についても少しご紹介しましょう。
オガ炭とは?
オガ炭とはオガライトを原料として、それを炭化したものです。つまり、木材を加工する際等に出るおがくずを固めたものを使って木炭にしたものがオガ炭です。炭というと備長炭が有名ですが、オガ炭の火力や燃焼時間は備長炭に劣らない性能を持っています。
オガ炭のメリット
環境にやさしい
本来は廃棄されるおがくずを圧縮したオガライトを原料としているため、環境にやさしいです。
火の付き方が速い
薪や備長炭に比べて火付きが良いため、仕込みの時間を短縮できます。
コストパフォーマンスに優れている
バイオマス資源を使用しており、備長炭に比べてコストを抑えることができます。価格単価の低い居酒屋や、七輪を使用した食べ放題の焼肉屋などでも重宝されています。
形が均一で初心者も扱いやすい
人工的に成形したオガライトを炭化しているため、大きさや形が均一です。手で簡単に割れるので、初心者も扱いやすくなっています。
オガ炭のデメリット
備長炭に比べると燃焼時間が短くなる
「火が付きやすい」点がメリットのオガ炭は、その分だけ燃焼時間が短くなります。長時間、火を維持する必要があるキャンプ場や飲食店などの現場では継ぎ足しが必要です。
見栄えに劣る
成形したオガライトが原料のため、形がどれも同じで風情を感じにくいです。視覚効果も1つの魅力となる高級料亭などの現場には不向きといえます。
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今回はオガライトの基礎知識や特徴、そしてオガライトを原料にしたオガ炭についてご紹介しました。オガライトやオガ炭は取り扱いが簡単で初心者にも扱いやすい燃料です。
また、バイオマス資源を原料にしているため、環境にもやさしい燃料といえます。薪の代わりの燃料を探している飲食店の方や、キャンプやバーベキューなどのシーンで手軽に火を起こしたい時は、ぜひオガライトを使ってみてください。
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